俺は、どこかの旅館や銭湯のようなあのシャワーの
水圧の恐ろしさと、凄さを知らなかった。
初体験というのは、何時のときでも驚きの連続である。
初めてというのは、いつだってソワソワしてしまうものだ。
我が家のシャワーは立地条件が悪いのかわからないが水圧が低すぎた。
27年間という長い年月を経て俺はシャワーの水圧の低さに
慣れれていたのだった。
しかしながら、あまりにも我が家は水の出が悪いということで
両親が業者に頼んだときのこと。
本当にチョロチョロしかでなかった水道が物凄い勢いで出てくる。
いつもお湯があたたまるまで、湯船にシャワーの頭を突っ込んで
暖かくなると俺はシャワーを取り出すこと27年間。
しかしながら、ちょっと蛇口をひねってシャワーの頭を風呂の中に
いれてみると、とスゴイ勢いで風呂から噴出し暴れだすシャワーの頭。
シャワーに翻弄される27歳。
シャワーってこんなにすごいのかっ!と、思い知らされた瞬間であった。
そのシャワーの水圧のまま、体を流そうとすると痛いくらいである。
さて、そろそろあがろうかと立ち上がった時だった。
股間に物凄い水圧が押しかけてくる。
ちょっ・・・。
刺激が強すぎる・・・。
しかし、俺も負けじと股間を踏ん張る。
トムソーヤの冒険にでてくるような、荒波に耐えようとするが
シャワーの水圧も半端ないものだった。
俺は必死に耐え、仁王立ちしていた。
しかし、母の「ヒロお風呂まだあがんないの?」という声でハッとなった。
しかしながら、水圧でキャベツを切ったり出来る時代だ。
あの水圧を舐めてはいけない。
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