俺がはじめて、母さん以外の女性からチョコレートを貰ったとき。
そのチョコをもらっただけで、興奮して鼻血がでそうだったのを覚えている。
やっぱり付き合っている彼女からの、手作りチョコというのは嬉しいもので・・・。
3年連続でくれていた、その彼女は「作ってきたよ」と初めてその子から貰ったのは
チョコケーキだった。それはすっごく美味しくて、俺は絶賛した。
翌年になると、スケールが少し大きくなっていた。
俺は普段から甘いものを食べないが、大量のクッキーを頂いた。
一度に食べれない量だったので、冷凍庫に保存していたのだけど
その凍ったカッチカチのクッキーを食べて、前歯が根本から
折れたのは、いまだに忘れることのできない思い出だ。
前歯がない状態で店に立って、接客したことは小さな伝説になった。
その翌翌年になると、一番でかいスケールになっていた。
奥行き20cm、横30cm、高さ20cmとちょっとしたジオラマみたいなスケールの物だった。
チョコマフィンのような直径5cmくらいのケーキが8個あった。
【ひ・ろ・く・ん・大・好・き・ハート】それぞれケーキの上にマーブルチョコで文字を作ってくれていた。
こんな大胆に愛情を伝えてくるなんて・・・。と、嬉しかったのを覚えている。
しかし、やはり一日で食べられる量ではなく・・・。今もまだ冷凍庫で凍っている。
そして、今年は残念ながら貰える相手はいない。
さっき携帯に着信があり、もしかしてっ!?
チョコの予感を感じ携帯を見てみたが、40代の男性からの着信だった。
今、ダイエットしてるんだ俺。
なので丁度いいやっ。
うっぅ・・・。
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